物語

人工癌発生の偉業から100年超の月日を経て、現在もなお続く癌との闘い――
その礎を築いた一人の男の生きざまに迫るヒューマンドラマ

江戸から明治への転換期。上田藩の下級武士の家系に生まれ育った山本勝三郎(遠藤憲一)は16歳のときに、東京で町医者を開業する山極吉哉(横光克彦)の後継ぎとなるべく、親友の金子滋次郎(豊原功補)とともに上京。
吉哉の娘・かね子(水野真紀)の婿養子に入る。やがて、東京帝国大学の医科に入学し、猛勉強を続けた勝三郎は、臨床医ではなく、病理学の道へ進むことを決心する。
数年後、32歳で東京大学教授に昇進した勝三郎は、かね子との間に3人の子を授かり、幸せの絶頂だった。
しかし、そんな勝三郎を結核が襲う。
病を患いながらも勝三郎がすべてを尽くした研究は「癌刺激説」の証明であった。
それは、「癌を作ることができれば、癌は治せる」という信念のもと、うさぎの耳にあらゆる手段で刺激を加え続けることで人工癌が出来るか……というものである。
助手の市川厚一(岡部尚)とともにさまざまな悪戦苦闘を乗り越え、人工癌の実験は進められていく。
果たして実験は成功を遂げることが出来るのか――。